【マネジメント】 講師に求められる「体得」とは(後編)
「前編」に引き続き、「雙志館」のブログを転載します。私がどのような志で講師の仕事に取り組み、経験をしてきたかを書いております。
●「雙志館」での記事 ⇒ 講師注目!「講師たる者、体得せよ」(後編)
講師が講師道を究めるため、まずはお客様からの信頼を獲得し、またライバル講師との競争に打ち勝つためには、講師として学ぶべきことを「体得」するよう心がけることから始まります。
今回は、過去に私がどのように「体得」を実践してきたかを体験談として記載します。なかには過激で賛否両論が起こった部分もありますが、少なくとも「そこまでやる“バカ”がいる業界」であることは事実ですし、皆さんもそういう人達を相手にするのだと覚悟しておいた方がよいでしょう。
【翌日には再現せよ】
最初に勤めたコンサルティング会社の上司(部長)には、今でも感謝しています。なぜなら、彼は「受講したセミナーは、翌日には君たちが再現せよ」と命令してきたからです。
そこで、素直な私は、堺屋太一さんや長谷川慶太郎さんのようなビッグネームから自社の先輩コンサルタントに至るまで、受講したセミナーは徹底して研究し尽くしました。
まず、どんなセミナーでも、仮に内容が面白くなかったとしても、一日あたりレポート用紙(A4版)で10枚以上のメモをびっしりと取ることを自分に課しました。
当然、「自分がこの話をする場合、どのように話そうか」と想定しながら、それこそ直ぐにでも再現できる勢いで毎回必死に受講しました。
ですから、入社三年目のある日・・・「明後日の税理士向けの “会計事務所の成功戦略セミナー” 、講師をやるはずの課長が本社から来れなくなった。おまえ、一度アシスタントをやってセミナーの内容は知ってるよな。やれ!」と言われた時も、チャンス到来!と直感し、迷わず「はい、やります!」と答えることができました。
【厳しい状況でトレーニングせよ】
ただ、そうは言っても社会経験の少ない若僧が、経営者から先生と呼ばれる税理士を相手に、しかも「成功戦略」なんて仰々しい内容を話すわけですから、いくら鉄面皮の私でもさすがに緊張してきました。
そこで、私は納得のいく準備をして本番に臨むため・・・夜中に首都高で愛車を走らせながら、フロントガラスの向こう側に聴衆がいることを想定し、本番さながらに何度も何度もスピーチしたのです。
少しでもハンドルを切り間違えると壁に激突するであろう狭い首都高で、これ以上ない緊張感の中でリハーサルをしたことで、私は気力・知力ともに充実したことを覚えています。
本番では、ウソのように落ち着いていました。ここで失敗したところで、命までは取られないわけですから。むしろ、ここで成功したら自分の評価が上がるであろうこと、そしてお客様である税理士の先生方に “時代の移り変わりの中で、いかに戦略が大切か”を知っていただくことを、切に願いながら登壇できたのです。
もちろん、皆さんに真似しろとは絶対に言いません。ただ、厳しい状況でトレーニングすることは、自分を大いに鍛えることにつながります。徹夜でセミナーのリハーサルを何度も繰り返すとか、大勢が集まる場所でいきなり話し始めるとか、方法はいくらでもあります。
【どんな状況でも利用せよ】
そういえば中学生のとき、スピーチコンテストに出ることになった私を、英語の先生がいきなり授業前に他のクラスに連れて行き、「おーい、みんな集まれ。隣のクラスの占部君が何か話したいそうだ。」と突き放したのです。
えっ・・・話すしかないじゃないですか。でも、後から考えると、この方法はトレーニングとしては絶妙に効果が上がります。
社会人の場合、会社に勤めている社内講師であれば、たとえば昼休みに隣の部署に行って突然講義を始めるとよいでしょう。
宴会の席では、必ずしゃしゃり出て乾杯の音頭を長めにとったり、パーティーでの歓談の時間に何か話ができるよう主催者に申し出るなど、自分を鍛える場面作りはいくらでも出来ます。
「雙志館」は、講師道を究めるプロ講師の鍛錬の場であり、学びの場ではありません。すなわち「体得」の場であって、「習得」の場ではないのです。
私は先輩講師として、「体得」のために具体的に動き、自分を鍛えている人への支援に全身全霊をかけて取り組みます。
※雙志館のブログ ⇒ 講師道錬成道場 『雙志館』
ご参考:ホームページ 雑記帳のバックナンバー
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