【いろいろ】 何でもかんでも欧米に合わせりゃいいってもんじゃないでしょう。
●日本酒の海外戦略・・・大いに結構!
JAL機内のスクリーンに映っていた「日本酒の海外戦略」という主旨の特集を見て、いろいろなことを考えました。
まずは、欧米のワイン大国(特にフランス)に日本酒を売り込み、ワインと日本酒が世界的に肩を並べることを目標に様々な企画が打たれているそうです。
たしかに、フランスでは漫画、ファッション、音楽、和食など日本の文化が広く認められ人気があるため、そこに日本酒を売り込んでいくのは戦略として好ましいでしょう。
実際、トップクラスのソムリエが日本酒を高く評価し、「一番好きなのは、山口で生産される“獺祭”です」とコメントするあたり、関係者の努力が実を結びつつあることがうかがえ、日本人として誇らしくなります。
●なぜ、おチョコを捨てるのだ?
おそらく、こうした戦略は経済産業省あたりが音頭をとっているのでしょうが、その戦略の要として、次の4箇条が紹介されていました。
1.おチョコを捨ててワイングラスで
2.一升瓶を捨てて四合瓶へ
3.ラベルを世界基準へ
4.世界の観光客ゲットで外貨獲得へ
うん、2~4は分かりました。けれども、「1.おチョコを捨ててワイングラスで」は納得がいきませんな。
【納得がいかない理由①】
あまりにも卑屈な姿勢が嫌ですね。外国人に認めてもらいたいから、日本酒と対になっているはずのおチョコを捨てるなんて、マイナス思考以外の何物でもありません。
ワイングラスで飲みたい人はワイングラスで飲めばいいのです。しかし、外国人の中にもおチョコで飲むことに“和”を感じる人もいるでしょう。
選択肢を複数用意しておいて、お客様の好みに応じて選んでもらうという方向性の方が、それこそグローバルスタンダードであるはずです。
【納得がいかない理由②】
日本酒を売り込みたいから、日本酒のことだけにしか気が向いていない見識の狭さが嫌ですね。
日本酒は“食文化”の一部ですから、どうせやるなら日本文化全体の輸出やグローバルな理解を促進した方が、結果として大きな成果が得られるはずです。
おチョコの多くは日本文化の中でも特に外国人に興味を持たれる陶磁器ですから、“日本酒+陶磁器”のセットで売り込んだ方が相乗効果を生んで商売が進むはずです。
外国人が日本酒に馴染みやすいようにワイングラスで飲むことを提案することは結構なことだと思います。
しかし、だからといって短絡的におチョコを捨てるという発想は、食に限らず様々な分野で日本が世界市場に打って出なければならない今後において、「相手に合わせ過ぎて、個性を失い、逆に評価を下げてしまう」という危うい結果を招きかねないと考えます。
今年は、MOUの業務として、けっこう戦略策定研修が入ってきそうですが、今回のことは良い勉強になったと思います。
おチョコを捨てたら、フグ酒なんて美味しい飲み方が出来ないってことですよ。自分で自分の首を絞めるような愚策はやめましょう!
ご参考: ホームページ 雑記帳のバックナンバー
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